女性は歳をると骨粗鬆症になりやすいと言われています。また、減少することでイライラの原因になるとも言われています。
普段からしっかりととっておきたいカルシウムですが、妊娠中は特に気をつけて摂取しましょう!
この記事ではカルシウムの説明と妊娠中の取り方を説明しています。
■妊娠中は今まで以上にカルシウムが必要になるのはなぜ?
カルシウムといえば「骨」というのは皆さんご存知ですよね。カルシウムは体内では骨や歯に欠かせない成分です。
カルシウムは骨や歯に99%存在していて、残りの1%は血液や筋肉、細胞膜に存在しており、重要な役目をしています。
1つ目は「神経の伝達を助ける働き」
カルシウムが長期的に不足すると神経が上手く働かず、神経質になりイライラしやすくなります。
2つ目は「筋肉を収縮させる働き」
このおかげで心臓の鼓動を一定に保つことができます。
3つ目は「細胞膜にとって必要不可欠な成分」であること。
カルシウムが不足すると風邪を引きやすくなったり、粘膜疾患や内臓筋肉の内出血を起こしやすくなります。
このように様々な働きをしてくれるカルシウムですが、妊娠中は今まで以上にカルシウムが必要になります。
というのは、骨や歯、血液の成分として赤ちゃんの身体作りに大切な栄養素だから。
ママのカルシウムが不足すると、母体の骨や歯に蓄積されたカルシウムがどんどん血液中に溶けだして胎児へと運ばれていきます。
母体より優先して赤ちゃんに栄養が回されるというのは素晴らしいことですが、それでもカルシウムが不足してしまうと、胎児の骨や歯まで弱らせてしまうことになりかねません。
妊娠中のカルシウム不足は出産後の骨密度の低下につながります。骨密度低下は骨粗しょう症につながります。
また、「妊娠高血圧症」の予防のためにもカルシウムは必要になります。妊娠中は、今まで以上にカルシウム摂取を頑張りましょう!
■どれだけのカルシウム量を摂ればよいの?
妊婦が1日に必要なカルシウムの量は900mgです。妊娠していない時の650mgに比べると約1.3倍の量になります。
日本人にとってはカルシウムは不足しがちな栄養素の1つです。
日本の水は軟水でカルシウムの含有量が少なく、その水で育てられた野菜もカルシウムが少ないからなんです。
日本人のカルシウム摂取量は20~40歳の女性で、だいたい400mg~440mgと言われています。
その差は500mg~460mg。今の倍近くのカルシウムを摂らないといけないんですね。
■カルシウムの過剰摂取の心配はないの?
カルシウム摂取の上限は2300mgとされています。
過剰摂取は、皮膚のかゆみや吐き気、便秘などを引き起こす
高カルシウム血症を引き起こしたり、鉄・亜鉛・マグネシウムの
吸収を阻害してしまいます。
この2300mgというのは牛乳約2リットル分になります。
この量を毎日摂るということはまずないと思いますので、過剰摂取については心配する必要はないでしょう。
また、カルシウムは腸から吸収されますが量が少ないときは、腸は効率よく無駄なくカルシウムを吸収しようと働き、逆に多いときは、吸収の能率を落としますので多少量を多く摂っても心配する必要はありません。
■カルシウムを取るには何を食べればいいの?
カルシウムを多く含む食材には次のものがあります。
乳製品
牛乳・・・110mg/100g
プロセスチーズ・・・630mg/100g
ヨーグルト・・・120mg/100g
小魚
桜エビ・・・690mg/100g
しらす干し(半乾燥)・・・520mg/100g
いわしの丸干・・・440mg/100g
豆類
油揚げ・・・300mg/100g
木綿豆腐・・・120mg/100g
納豆・・・90mg/100g
野菜
ひじき・・・1400mg/100g
モロヘイヤ・・・260mg/100g
大根の葉・・・220mg/100g
小松菜・・・150mg/100g
カルシウムを摂る時は次の栄養素も一緒に摂るようにしましょう。
ビタミンD
カルシウムの吸収や利用率を高める効果があります。鮭やしらす干しなどの魚やきのこ類に多く含まれています。
マグネシウム
不足すると骨の中からカルシウムが溶け出してしまいます。しらす干し、あおさなどに多く含まれています。
ビタミンK
カルシウムが骨から溶け出すのを防いで骨折しにくい骨になります。納豆やモロヘイヤに多く含まれています。
■カルシウムを取るときにはスナック菓子には注意!
スナック菓子には多量のリン酸塩が含まれています。リン酸塩は摂りすぎるとカルシウムを便の中に排出してしまう働きがあります。
また、お菓子に含まれる砂糖などは、適量であればカルシウムの吸収を助けてくれますが、多量に摂取すると逆にカルシウムを尿の中に排出してしまいます。
リン酸塩はカルシウムと同じく、葉や骨を形成するのに必要な成分なのですが摂りすぎは良くないようです。
リン酸塩はほぼすべての食べ物に含まれており、理想はカルシウム:リン酸塩が1:1の割合で摂ることですが、現実は1:2となっているようです。
リン酸塩を多く含む食品は、スナック菓子の他に清涼飲料水やレトルト食品があります。
妊娠中はなるべく手作りを心がけましょう。