■炭水化物不足は危険
「炭水化物ダイエット」という言葉があるように、「太るから」ということで
炭水化物を避ける方がいらっしゃるかもしれません。
でもこれは危険です。
炭水化物とは糖質と食物繊維の総称で生命活動のエネルギー源ですし、中性脂肪に変えられて体内にためられ、身体の構成成分となります。
つまり赤ちゃんの身体全体の発育を助けるのに必要な栄養素です。
妊娠中に炭水化物を怠ると、低体重児が生まれる確率が上がります。
また、ママが妊娠中炭水化物をあまり摂らないと、生まれた子どもが太りやすくもなります。
また、脳、赤血球、神経系、筋肉などはブドウ糖だけをエネルギー源としますので、炭水化物不足は思考能力の低下を招きます。
妊娠中はしっかりと炭水化物を摂り、
間違ってもダイエットなんて絶対にしないようにしましょう。
体重調整はバランスのとれた食事から行いましょう。
■炭水化物とは?1日に必要な摂取量は?
炭水化物は三大栄養素(炭水化物、脂質、タンパク質)の一つで、
身体と脳のエネルギー源となる、生命維持に欠かせない栄養素です。
三大栄養素は、タンパク質:脂質:炭水化物=15:25:60
の割合で摂るとよいとされています。
また、1日の必要なカロリー摂取量の50~70%を炭水化物からとるとよいと言われています。
やはり、ごはん等の主食にあたる炭水化物はしっかりと摂る必要があるんですね。
炭水化物の摂りすぎは肥満や生活習慣病をまねく恐れがありますが、不足もお母さんの健康、赤ちゃんの健やかな発育に良くありません。
適度な量を摂るように努めましょう!
■どんな炭水化物がよいの?
「炭水化物」というと真っ先に思い浮かべるのが「ごはん」や「パン」
などの主食になるものではないかと思います。
穀類に含まれる炭水化物の量
コーンフレーク・・・83.6g/100g
そうめん(乾)・・・72.7g/100g
もち・・・50.3g/100g
食パン・・・46.7g/100g
ごはん(白米)・・・37.1g/100g
ごはん(玄米)・・・35.6g/100g
うどん(ゆで)・・・21.6g/100g
しかし、意外にも炭水化物が多く含まれている食材は他にもたくさんあります。
砂糖(上白糖)・・・99.2g/100g
らくがん・・・94.3fg/100g
くりの甘露煮・・・56.8g/100g
桜餅・・・54.2g/100g
大福もち・・・52.8g/100g
草餅・・・52.1g/100g
炭水化物は砂糖と穀類を多く使ったお菓子にたくさん含まれているんですね。
砂糖はほとんど炭水化物(糖質)で他の栄養価はほとんどありません。
健康のために洋菓子を避けて和菓子を食べる方も多いと思いますが、何事もほどほどにすることが大切です。
炭水化物には複合炭水化物と単純炭水化物があり、砂糖などの甘いだけのものは単純炭水化物にあたります。
単純炭水化物はカロリーが高く栄養価はほとんどないため、避けた方がよいでしょう。
複合炭水化物には、食物繊維、ビタミン、ミネラルなどが豊富に含まれており、
つわりや便秘を予防する作用がありますし、腹持ちもよいので必要以上に摂ってしまう心配も少ないため、摂るなら複合炭水化物がよいでしょう。
複合炭水化物には……
・胚芽米
・玄米
・全粒穀物のパン
・シリアル
・パスタ
・じゃがいも
・豆類
などがあります。
やはり3度の食事はしっかり摂り、おやつを減らすのが一番ですね。
また白米を玄米に変えたり、白いパンを全粒穀物に変えるだけでも質の良い炭水化物が摂取できますし、他の必要な栄養素も摂取できるのでおすすめです。
■炭水化物は量と質
妊娠中はしっかり炭水化物をとることが赤ちゃんのために必要です。
食事全体のカロリー量の50~70%を炭水化物から摂りましょう。
より質の良い炭水化物をとるために、単純炭水化物(砂糖など)ではなく、複合炭水化物(ごはん等)を摂りましょう。
玄米や全粒穀物にするとなおよいです。
体重増加を恐れて食事を抜くことは厳禁です。
赤ちゃんにしっかり栄養を補給するには、1度に多く食べるのではなく食事の回数を増やすことが大切です。
しっかりと食事をとり、体重管理は適度な運動で行いましょう。
そして、食事をとるときは、ひと口ひと口しっかりとよく噛むことが大切です。
よく噛むことで脳に刺激が伝わり食べ過ぎを防ぐことができます。
また、疲れているときは甘いものを口にしたくなると思いますが、こんな時は甘いスイーツではなくフルーツを摂るようにすると良いです。
妊娠中の体重制限は、特に妊娠後期になるとなかなか大変ですが、大切な赤ちゃんのため楽しく頑張りましょう!