妊娠中によく聞く大切な栄養素、葉酸。必要な摂取量は？

皆さん、妊娠中、または妊娠するのに必要な栄養素は知っていますか？

有名なところでは、葉酸やB12などがあります。

普段の食事からやサプリメント、この記事では葉酸にピックアップして説明していきます。

■妊娠中に必要な葉酸って何？どんな働きをするの？

わたし達は妊娠を考えた時から「葉酸」という言葉をよく耳にすると思います。葉酸って一体何なのでしょうか？

葉酸はビタミンＢ群の水溶性ビタミンで、赤ちゃんの神経や脳を作るのに重要な役割を果たします。

葉酸は神経管閉鎖障害の予防をしてくれます。神経管閉鎖障害というのは、赤ちゃんの中枢神経系の元が上手く作れない症状です。

神経管の下部に問題があると「二分脊椎」と呼ばれ、歩行不能や膀胱や直腸が機能しなくなることがあります。

神経管の下部に問題があると、脳が上手く作られず「無脳症」と呼ばれ流産や死産の割合が高くなるそうです。

しかし葉酸の積極的な摂取で70％近くも発症が低減できると言われてますので赤ちゃんの為にもしっかりと摂取したいところですよね。

また葉酸は私達ママにとっても大切な栄養素です。

貧血や動脈硬化の予防をしてくれたり、細胞の生成を助ける作用があるため、口内炎ができにくくなったり肌をきれいにしてくれたりといいことづくめです。

■では妊娠するためには葉酸はどのくらい摂ればいいの？

厚生労働省は2000年、妊娠を計画している女性に対し、1日当たり0.4ｍｇ（400μg）以上の摂取を推奨しています。

妊娠を希望する女性は、胎児の神経管閉鎖障害発症リスク低減のために
十分な葉酸摂取（400μg/日）が必要となります。

引用：厚生労働省

野菜が苦手な方、つわりなどで食欲がない場合は、サプリメントを利用するのもよい方法でしょう。

葉酸が一番必要な時期は、妊娠前～10週目ぐらいと言われています。この時期に細胞分裂が活発に行われるためで、特に中枢神経は受胎後7週未満に発生するので、神経管閉鎖障害のリスクを減らすためには十分な葉酸が必要になるんです。

妊娠を計画した時から葉酸を積極的に摂るようにした方がよいのですね。

また妊娠から3ケ月を経過した後の推奨量は240μg、授乳中は100μgの葉酸が必要と言われています。

■葉酸の過剰症の心配はあるの？

葉酸は摂りすぎると発熱やじんましんを起こしたり、生まれた子供が喘息になるリスクが報告されています。

1日当たり1ｍｇを超えないよう勧告されています。

しかし、葉酸は水溶性のビタミンのため、過剰分は尿の中に排出されてしまうので、過剰摂取に対しては敏感になる必要はなさそうです。

葉酸は熱や水に弱く、調理すると半分くらいになってしまうこともあるため、食べ物だけで摂取する場合は過剰症になることはありませんが、サプリメントを利用する場合には過剰症にならないよう気を付ける必要がありそうです。

■葉酸はどんな食材に含まれているの？

葉酸を多く含む食材には次のものがあります。

こうしてみてみるとさまざまな野菜に葉酸は入っていますね。

しかし、水や熱に弱いため、茹でると葉酸の含有量は半分程度になってしまいます。ほうれん草を例にとると、100ｇ食べても100μgほどしか摂取できません。推奨量の400μg摂るためには400ｇもの量を食べないといけません。

かなり意識しないと必要量を摂るのは難しそうです。

茹でた汁ごと頂ける汁物にしたり、野菜を洗う時は水に溶けだす時間を少なくするために
素早く洗うなどの工夫をするとよいでしょう。

サプリメントに頼るのも一つの方法ですが、野菜などの食材には葉酸以外にもさまざまな栄養素が入っています。

バランスよくいろな栄養を摂るためにも、できるだけ食材から摂取するように頑張りたいですね。

サプリメントに頼るのは、どうしても摂取できない時や妊娠初期の摂取量が多い時期、補助的にとると考えるといいかもしれません。

また、先ほども説明しましたが、葉酸は一度にたくさん摂取しても必要量以外は尿として排出されしまいますので理想としては、毎日朝昼晩の３回に分けて摂ることです。

また、ビタミンＢ12と同時に摂取することで効果が高まると言われています。ビタミンＢ12はあさりなどの貝類に多く含まれています。

なお、レバーを食べるときはビタミンＡの過剰摂取(植物性は除く)にならないよう気を付けましょう。

やはり葉酸も植物性の食材から摂るように心がけた方がよさそうですね。

■葉酸は妊娠中に大切な栄養素！

葉酸は妊娠前～10週目までに特に必要とされる栄養素です。

食べ物から必要量を摂るのは大変な上、1度にたくさん摂っても、必要量以外は尿として排出されてしまいます。
毎日3食に分けて、意識的にこまめに摂取しましょう。

特に妊娠初期は必要量が多く、食べ物から摂るのは大変です。そんな時はサプリメントに頼るのも一つの方法です。